ロースクール二年夏学期の総括

 総括なるものを書いている。1年夏1年冬も書いた。これを書く趣旨は、長期プランのもと(成績をとりつつ司法試験合格も考えないといけない)残りの(自分の)ロー生活をより充実させるための反省材料とするためだ。頭で整理しようとしても覚束ないし、何より、記憶に残らない。まとめることで、ちゃんと反省しましょうかということ。
 1年の夏学期は、序盤とても頑張り、憲法の授業で失速し、そのしわ寄せが最後の科目である民3に来たというのが全体像だった。法律ってどんなものかをなんとかつかんだ半年だった。1年の冬学期は、年内は努力したものの、冬休みに完全にだらけ、復活ままならないままに試験が終わってしまった。「まとめ」というスタイルのよさに気づいたのが収穫だが、1〜2ヶ月でまとめたので精度は悪い。さて、2年夏学期はどんなであったのだろうか。

総括

 勉強は、頑張った!と胸を張っているほどではないが、最低限のことはしたかな程度。むしろスポーツを頑張った学期だった。スポーツ以外の交遊はそんなに多くなかった。「まとめ」スキルの完成が今学期最大の収穫であろう。白黒印刷+マーカー引きというスタイルを開発した。そして、憲法はまだβ版だが、民訴と刑訴は完成したといっていいと自負している。冬は、もっとコツコツ頑張って、刑法・商法・行政法のまとめを完成させようと思う(できれば民法も)。そして、春休みに残りをやって、受験学年へという感じ。

上級刑訴

 大澤教授。東大は刑訴大国であると言われる。学者には詳しくないが、確かに、日本で最高峰の教授が特に東大に集まっている科目である気はする。理由は不明だが。
 大澤教授は、スタンダードな授業を展開され、章の最初に基本的なことを確認し、その後ケースブックの指定問題をほぼ全部解いた。当て方も規則的で、約3回に1回の割合でマイクが周ってくるが、追求はさほど厳しくない。が、現場思考型ならまだしも、アドリブ知識型の問題(これが被告人の場合どない?系)は、知らないとどうしようもないので、沈黙することになるが、わりとサクっと「はい次〜」と流され、悲しい気持ちになるので要注意である。遅刻には厳しく、質問に答えられないor遅刻をすると、閻魔帳にバツをつけるんだが、手の動きからして明らかに「バツ」をつけているのが分かるので、微妙な解答をしたあとに「バツ」をつけられると、存外凹むので、これもまた、要注意だ。
 俺の授業態度は、怠惰だった。東大ローの宝である川出教授の書き起こしを読んでから授業に臨む人が多かった(川出クラスはほぼ全員)が、それよむのにかなり時間を食うので、俺は自分があたる箇所だけ読むことにした(サボリ×小心者)。予習は全くせず、授業はボーっと聞き、時に聞かず、最低な生徒であった。一応、昨年(基本科目の時にまとめた)アルマを再度熟読して、まとめてはいたけどね(数時間/週かけて)。アルマは基本科目用ではあるが、上級にも半分くらいは対応している驚愕の本である(薄いのに)。後輩たちへは、少なくとも、判例は全部熟読することをオススメしたい。判例さえ読んでいれば、現場思考で考えた方が、受動的に書き起こし読むよりいいかもしれません(少数説)。
 試験前は、演習刑訴(超良本)を熟読し、先のまとめを印刷したものに手書きで追加した。その後、さらに相当な時間をかけて、手書き部分を打ち込み、「刑訴のまとめ」を完成させた。A4×90枚の力作である。これを覚えて試験に臨んだ。

上級民訴

 松下教授。上級民訴は「カオス」と形容されることが多い。上級生からも、「夏学期の民訴と冬学期の行政法はまじやべー」と聞いてビビっていたが、松下教授に限っていえば、基礎を復習しつつ、テキストの問題もだいたいといたので、そこまでカオスではなく、極めて理解が進む授業だった。他のクラスの人の話を聞く限り、「何もわからなかった」とか「結局、何もいってない」という感想が多いので(考えることが大事なので結論は出しません的な終わり方を多用する教授もいる)、本当に先生に恵まれたと思う。
 ただし、教授はいいが、テキストは微妙である。単元横断的なつくりなので、立体的な理解は深まるが、問の聞き方が分かりにくすぎる。1つの問の中で立て続けに数個のことを聞いたり、質問の趣旨が不明ないし不明確であったり。
 また、今学期唯一ゼミをやったのが民訴である。ここで分担して予習内容を発表するなど、試験前を意識したゼミ運営を行ったので(俺が幹事を務めた)、試験前もスムーズに勉強ができた。刑訴同様、まず、基本科目民訴のまとめに、単元レベルで抜けている部分(多数当事者とか)を加え、それに、上級の判例+授業内容を追加した。追加の際に、事例ベース(単元横断的)な章立てを、自分のまとめの単元ベース(事例横断的)の章立てに分割して埋めていく作業を通じて、立体的な理解が深まったように思う。
 なお、書き起こしプロジェクトに参加し、今学期の書き起こしを分担で作成し、読んだ。書き起こしは、大事です。

その他

  • 疲れたので、軽く書く。実際、刑訴・民訴が夏学期の山であり、その他はさほどの負担ではない。
  • 上級憲法は長谷部教授。またーりな雰囲気に騙されてはいけない。書き起こしを読めば、無駄なく相当レベルの高いことをおっしゃっている。が、書き起こしを読む時間がなかったのが残念。来年読もうかと思う。ケースブックも最初はクソ本かと思ったが、判例命の憲法においては、あれくらい引用が多いほうがよい。良本であった。なお、試験は、基本的な問題がでたが、呆然とするほど、自分ができなくて、泣いた。
  • 民事系判例研究は授業出てn(ry…そりゃ試験もできんわ。先生、ごめんなさい。
  • RWDも上に同じ。ただ、実務やインターンで役立つことは間違いない(というか同じことをする)
  • 経済法、来年とる(きった=逃げた)。

コンテンツ学科

 今学期はコマをとらなかった。来学期、座学2単位と論文6単位をとらねば卒業できない。びびっている。なお、この座学には、ミクシーの社長とかが来る。もう1つの座学には、グーグルとかが来る。教授陣は最高なので、ぜひ時間をつくって聴講しようと思ってるが、ローも冬は大変なので苦しい状況だ。