「伝える力」、「ゆるく考えよう」
「伝える力」by池上彰
話し言葉調で書かれた極めて読みやすい本。さすが「伝える力」というタイトルをつけるだけのことはある。要所に適切な具体例が記載されている点も、読みやすさ、分かりやすさを促進していると思われる。以下、大事だと思った部分等。
「ゆるく考えよう」byちきりん
Chikirinの日記で連載されたものの書籍版。確かに、こういう本はBlogでも読めるのだから金払ってまで本で読まなくてもなーと思わなくはない。でも、実際Blogを全部読破するわけでもないし、まだまだデジタルで本を読むことに抵抗がある自分には、あえて紙媒体である本を買う意味がありました。また、あとがきによれば、書籍化するにあたり、記事を厳選の上、大幅に加筆修正したらしいので、ますます買ってよかった。以下、大事だと思った部分等。
- 今までも決まりごとに捕らわれず、自分の「好き」「楽しい」「ラク」を優先する。それはつまり「自分基準」で生きるということです。
- 「常に他の人と積極的に関わりを持ち、アクティブに行動する」ということに、むやみにポジティブな価値を感じている人っていますよね。…そもそも「充実した休日」って、言葉として矛盾しています…「予定が入っていることがいいことだ」という考えは、下品です。
- 将来にわたって給与を上げて行くためには、人と違うことをやり(=…供給の少ない分野を狙い)、ここぞと思う分野を自分で選択する(=…需要が大きい分野を予測する)ことが必要なのです。これからの時代、「みんなと同じだから大丈夫、安心だ」と思うのは、大きな錯覚です。
- コミュニケーション能力とは、「受信側のシステムを理解するスキル」です。他者の受信メカニズム、感度や感情のバリエーションに対する知識や理解こそが重要なのです。
- 高度な資本主義社会では、モノもサービスも「本質的な価値」とは無関係の価格がついているのです。自分の財布の中にあるお金で買えるものが「妥当な価格」なのであり、借金をしないと買えないもの、リボ払いをしないと買えないものは「自分で買うには妥当はないもの」なのだと理解しましょう。