刑事系終了

今日で予備校の答案練習の刑事系が終わりました。第1タームも前半戦が終了です。後半戦は民事系と選択(知財)ですが、民事系がとにかく重いです。科目が3つ(公法も刑事も2つずつ)な上にその1つである民法ってのが他目の2倍くらい大変です。さらに、東大は民法の講義がほとんどないためもともと少ない経験値がいっそう少ないです。そんな民事系に明日から突入するわけですが、まさに「山場」といっていいんじゃないでしょうか。
さて、刑事系を終えた感じとしては、まだまだだなぁというのが率直な感想。しかし強制的に明日から民事系に行かざるを得ないのが予備校利用する最大の利点なのかなと。先ほどの民事との関係で相対的に得意意識のあった公法や刑事は、択一はやばいが論文はなんとかなるだろうと思ってたんですが、逆でした。択一は過去問しか検討しないつもりだけど足きりは免れる算段がつきました。他方、論文はようやく入り口に到達したかなという感じ。
全体を復習したので、答案練習でも初見の論点はほとんどありません。たまに見落とすけど、認知できずに論点を落とす、ということもあまりない。だけど、何を(厚く)書くべきかという取捨選択のところがまだ不完全なんですよね。解答みて「そっちがメインなのかぁ(ρ_-)o」となることが多いです。限られた時間の中で、何を書くかを取捨選択する訓練が、答案練習なんだなと理解しました。論点や規範を網羅的に理解記憶しているのはその前提だったのですねぇ。だいたいその前提にたどり着くのが最後の答案練習あたりなので、これからさらに答案練習を続ければ伸びそうだ(現状では全然足りない)という段階で次へと以降している感じです。
そうそう、第1タームでやれたらいいなと思っていたことの多くも第2タームに回すことになりました。判例集とか大事なんですけどね。というわけで結局、第1タームで僕が司法試験までにこれをやると選定したものを1周し、第2タームでそれを2周3周するという理想論は崩れ、これをやると選定したものの1部を第1タームで、残りを第2タームでやることになりました。とはいえ、用いるツールが違うだけで(例えば条文と基本書など)その科目全体を勉強するという点では同じなので、第1タームで基礎体力をつくり(ペンキを1塗り)、第2タームでそれを伸ばす(ペンキを2塗り)という基本プランに変更はありません。両ターム共通して、過去問分析に一番力を注ぐ点も変わりません。
さて、論文を書くという練習をしていて気づいたんですけど、論文の事案って要するにひよこたちの群なんですよ。で、ひよこたちを見ながらオススとメスに分けてくんですね。これを職人的に反射的に行う力が必要とされるわけです。この力は最低限、身についたと言っていいです。ただ、それでは足きりは何とか免れるかもしれませんが合格点には届きません。どの辺がオスなのかの評価を毎回しないといけないんですが、これが(簡単そうだからできると思ってたんですが意外と)難しくって全然力不足です。このひよこは目がランランとしているからオスってな感じで事実を評価してオス(たとえば違法を基礎づける方向の事実)とメス(たとえば合法を基礎づける方向の事実)にわけてくんですけどこれが難しいんですねぇ。
以上まとめると、論文の取捨選択能力と、事実の評価能力の2つが、今の自分には足りないです。もっともこの能力は科目に固有しない論文試験全般に共通する能力です。最初にあった公法の答案練習では必要な能力の整理さえできていなかった。手探りだったから。次にあった刑事系では論点を網羅的に復習して臨むことで今足りない能力が顕在化し、特定した。明日からの民事系で、民事系特有の知識の習得だけでなく、論文試験に共通する能力てしての先の2つを体得する予定です。
目的は1つであり修行の日々は連続していますから、何事も分断して捉えず、しっかりとした長期プランの下、現在地と目的地とその距離・勾配を意識しながら精進していきたいと思います。
明日から民事系、頑張ります。