だからあなたも生き抜いて by 大平光代

中3の時にいじめにあい割腹自殺をはかるも、助けられる。その後、16歳で極道の妻となり闇の世界で数年間生きる。21歳の時に一念発起して、闇の世界から足を洗う。中卒というハンデを乗り越えて、宅建司法書士の資格をとったあと、司法試験に一発で合格し現在弁護士、という異色の経歴をもつ人。この本は自分が将来弁護士になるとしてその目指すべき像に少なからぬ影響を与えてくれた。
その場所や時間が違っていても、人はそれぞれに幸せになるべくこの世界に生を受けたに違いない。みんな、仲間だ。その仲間が道を踏み外したり、理不尽な暴力に震えていたりする。そんな時に、そっと傍らに立って「どしたん?」と話を聞いてあげるのが友達であろうと思う。そして、そこから法律という力で日のあたる世界まで引っ張っていく。これが法律のプロとしての仕事であろうと思う。まず「仲間」として傍らに立ち(上から見るのではない)、その後「プロ」として現状の改善に全力を尽くす。なるほど、こういうことを僕はしたいのだなぁ。