司法試験のデータ分析2

はじめに

 おかげさまで、ガイダンスは無事終了しました。ちょっと大きすぎるのではないかと危惧しながらも101教室でやることになりましたが、結果的には丁度満員(たまに立ち見)で嬉しくも杞憂となりました。今回、参加してくださった方は、約120名だそうです。皆さんが、勉強方法を確立する際の、何かしらのお役に立てたら、幸いです。
 さて、俺は「データ分析」と「民訴の勉強法」と「会社法の勉強法」と「知的財産法の勉強法」を担当し発表しましたが(選択科目は時間の都合上カットになりました)、「データ分析」のところでなかなか興味深いデータが出たので、こちらでも公表しておきます。作成方法はいたって簡単で、未修入学当時の名簿から属性を手作業で集計しました(笑)。ちなみに、データ分析の前半部分はコチラですでに公表しています。その他の担当部分の資料については、出席者かつ本学在校生(修了生)のみに公開する方針ですのでご了承下さい。

社会経験者と社会人未経験者の合格率の比較


 入学人数に対する合格者数の割合です。受験者数・修了者数ではないことにご注意下さい。受験者数を母数にしても意味がないことは以前述べた通りです(受け控えが反映されない)。修了者の属性を集計することはできなかったので、入学者数で計算しました。分かることは、やはり社会人の方は合格率が高いということ。中から見ていても、社会人の方は学生あがりに見られるような甘えは少なく、ストイックに勉強されていますし、社会人として培った現場対応力などが司法試験にも活かされている結果なのだと思います。

出身学部別の合格率の比較


 学部別で見ると、理系が大変しょっぱいことになっていますが、これは一つには純粋未修の割合が高いからだと思います。文系他学部の方の中には、予備校などに通っていて実質的に法学部卒な方も半分くらいはいる印象ですが、理系卒にはほとんどいない印象です。もう一つは、これは反省すべきことですが、ちょっと法律をナメてかかる傾向があるかもしれません。数字の世界にいた理系から見ると、少なくとも最初は、法学が言葉遊びに過ぎなく見えてしまいがちです。で、しょーもねーなと、ナメてかかり、自爆するパターンです。俺も、途中までそうでしたし。他分野のバックグラウンドを有することに誇りを持ちつつ、しかし法学についてはど素人であることを自覚し、経験者である他大法学部卒や既修者の方を素直に法学の先輩として位置づけ、教えを乞いつつ黙々と努力する、ということが理系卒から合格するための要諦であると思われます。